平成13年の新年、ある鶏卵業者への挨拶に訪れたとき、「たまごと抱合わせて売れるような商品はないか?」ありふれた会話が『おたまはん』誕生のきっかけとなりました。
今後の商品展開として「調味料を開発」という方針を模索していた中、早速企画会議の議題に・・・
ある日の会議で「卵かけごはんは子どもからお年寄りまで、みんなが食べるよね」という話題から、一気に話題沸騰。熱い論議を経て、卵かけごはん専用醤油が新商品開発のトップメニューに躍り出ました。
しかし、社内では需要があるのかわからない、いままでにない商品に抵抗があったのは言うまでもありません。しかし「安全・安心・おいしい商品をつくる」を条件に開発のゴーサインが出ました。
商品開発の担当者は、より安全な素材を求めました。メインの醤油は以前からつきあいのある、地元の醤油屋さん「森田醤油店」に依頼。醤油の本質を見据えて原料選びから製麹、もろみ管理、火入れまで一貫して自らの工場で行い、奥出雲の清涼なわき水をふんだんに使って、自然の状態を生かした醤油づくりを続けておられます。雪深い冬の厳しい奥出雲の寒さの中での仕込み作業。その後醤油蔵でふた夏の間ゆっくりと熟成を待ち、ていねいに搾られた醤油を使用しています。
卵本来の味を生かすため、辛みを抑えた丸みのある上品な味に仕上げるため、他の原材料も、全国の一流と呼ばれるメーカーから素材を集めました。また安全性の確認のため、原料メーカーへの調査も行ないました。
幾度となく続く試作品作り、そして答えの出ない試食の繰り返し・・・。
秋を迎え、ようやく、ほぼ満足出来る味が仕上がり、東京でのモニター調査。
・・・が結果は散々。なぜ?なぜ?なぜ? 社内や地元の方々には大変好評であるにもかかわらず、東京では「美味しくない。」との評価。しかし、ある日気づいたのです。
『日本の東西での醤油文化の違い』 東日本には東日本用の味付けを開発をしよう!
三ヵ月後遂に満足のいく味が仕上がり
ラベルデザインも完成し、
平成14年5月1日発売開始。
そして空前のヒット商品へ。
私たちは、卵かけごはん専用醤油『おたまはん』により、改めて日本人の食の原点に気づくことができました。
2007-08-21